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70代になってからチェロの演奏を始めたという京都大学名誉教授の大島清氏。
「チェロの胴体の形は女性の身体を模している、と聞いてからは、なおのことそれを抱いて弾くことに喜びを見出しています。それはともかく、いまの私の念願は信州の菜の花畑の真ん中で、チェロで『おぼろ月夜』を弾くことなのです」と、著書で書いていたのはもう3年前。おそらく念願が叶ったのではないでしょうか。
では、楽器を演奏することが、どれだけ脳によいことか、大脳生理学的に考えてみましょう。
まず、指先の神経を格段に使うことがあげられます。
弦楽器は、右手で弦を押さえますが、その力の入れ加減、滑らせ加減に微妙なコントロールを要します。この物理的な刺激が脳に即、効いていくのです。
しかも指や手を使うのはすべての楽器で共通していることですよね!
次に、「練習してうまくなろう」とする意欲が湧くことです。
前向きな気持ちは、脳を活性化させるドーパミンなどの脳内物質の分泌を促します。曲が演奏でき、レパートリーを完成させた瞬間は、いくつになってもうれしいものです。
そしてきわめつけが、音楽そのものが持つ「感動効果」。
音楽を聴いて感動するのは、おそらく人間だけ。右脳を「音楽脳」とも表現されているように、「情感」を養うのにこれほどふさわしいものはありません。
さらに、音楽には「癒し効果」もあります。「音楽療法」という分野が確立されているほどで、失語症や認知症の治療でも実績をあげています。
最近は、弦の部分がスイッチになっていて、簡単かつ本格的な演奏が楽しめるギターなどが発売されています。
「音楽が嫌い」という人は聞いたことがありません。あなたも、楽器を手にとってみてはいかがでしょう。
参考文献:『「超」脳力UPプロジェクト』大島清著/きこ書房刊