脳と心のエトセトラ

vol.59 皮膚にも視覚機能がある!?

update:2007.9.20

前回、皮膚と心には深い関係があることをお話しましたが、皮膚の持つ不思議な力はほかにもいろいろあることが最近わかってきたようです。

そのひとつが、皮膚には脳と同じような“視覚機能”があるということ。脳に視覚情報を伝達するために映像などをキャッチしている眼の網膜には、赤、緑、青という光の三原色を感じ取る細胞がそれぞれ存在しており、それぞれの細胞が組み合わさってさまざまな色を認識するしくみになっています。ちょうどブラウン管の色の再現方法と同じように。

この光の三原色を認識するしくみが、皮膚にも存在しているということがわかってきたのです。皮膚とは一番外側にある「表皮」と呼ばれる部分と、その下にある「真皮」と呼ばれる部分に大きく分けられます。そして表皮と呼ばれる部分の最表面には、「角質層」と呼ばれている部分があります。これはよく耳にする言葉ですよね。

角質層には、紫外線や有害物質を皮膚の内側に侵入させないように体を守る「バリア機能」という重要な働きがあるのですが、バリア機能が損傷を受けたとき、皮膚が赤い光を浴びるとバリア機能の回復が早まり、青い光を浴びると回復が停滞するというのです。この反応は、神経系統や血液などと関連性のないメカニズムで生まれていることがわかっており、つまり、皮膚が光を独自に認識して反応していることが判明したわけです。ちなみに緑の光に対しては、特に変化が生まれなかったのだそう。

こうした皮膚が色を識別するメカニズムに関して、その詳細はまだまだ謎だらけ。とはいえ、こうした皮膚の高度な知覚能力を鑑みると、身にまとっている衣類の色に皮膚が何かしらの反応をして、私たちの心に影響を与えている・・・という可能性も。皮膚と心のつながりは、想像以上に深いものかもしれません。

ページトップへ