脳と心のエトセトラ

vol.58 スキンケアは心のケアになる!?

update:2007.9.13

エステに通う女性は珍しくありませんが、最近は男性もエステに通う人が増えているといいます。彼らがエステに通う目的は、美容のためというケースもあるようですが、どちらかといえばボディマッサージなどで“癒されたい”ためであることが多いようですね。マッサージを気持ちいいと感じるのは、女性に限ったことではないのです。

皮膚への刺激と心には、深い関係があるといいます。たとえばうつ状態の女性にうつの解消目的で運動を行わせても、血中のホルモン状態には変化が見られなかったのですが、マッサージを施したところ、血中のストレスホルモン量が減少したという報告があります。また、皮膚に傷や炎症があると、うつ状態を促す物質が放出されたり、表皮部分にストレスホルモンを合成する酵素が多く分泌されたりすることも、わかってきているのです。

こうした皮膚と心の関係は、赤ちゃんの成長においても見て取ることができます。さまざまな研究から、母親とのスキンシップが不足した新生児は成長が遅くなることがわかっているほか、ストレスに対する抵抗力が弱くなる傾向があるともいわれています。人間が成長し、たくましく生き抜くためには、肌の触れ合いが必要不可欠になっているわけなのです。

ちなみに、私たち人間に近いサルにおいても、仲間同士で毛づくろいをする「グルーミング」を行うと、毛づくろいをされたほうのサルの体内に、快楽を感じさせるホルモンである「βエンドルフィン」という物質が多く分泌されるのだとか。

皮膚がダメージを受けたり、肌の触れ合いが足りなかったりすると、心にはストレスがたまりがちになります。スキンケアで肌をいたわり、家族や親しい人とより多くスキンシップを図ることは、自分自身の心のケアとして大切なことなのですね。

ページトップへ