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通常、私たちは会話をするうえで、相手の意見を最後まで聞かないことは失礼だとされています。ところがこの考え方は万国共通というわけではなく、日本人特有の考え方なのだとか。
日本語は英語や中国語と違い、動詞が文章の最後にくる言語です。すると当然、その文章が否定文なのか肯定文なのかは、文末の動詞をしっかりと聞き取らなければ判定できません。
つまり日本語とは、文章の最後のほうに重要な情報が含まれている言語ということ。だからこそ、人の意見を最後まで聞くことが大切だとされているのですね。
これはいい換えると、日本人は会話をする際に、文章の終わりのほうに意識を集中させて聞き取る習慣があるということになります。この、日本人の会話の特性を知っておくと、自分の伝えたいメッセージを相手に効果的に伝えることができるのです。
たとえばお得意先まで届けなければならない書類があるけれど、あなたは仕事が詰まっていて会社から離れられない状態だとします。そんなときは誰かに代わりに書類を届けてもりたいものですが、ほかの人たちもみな、自分の仕事でそれなりに忙しくしている様子。そんなときは、こんなふうに頼んでみるのです。
「毎日暑いねぇ~。じつは○○さんからこの書類を急遽届けてほしいっていわれていて、届けてもらえないかな? あの会社といえば、近くに日本初上陸のジェラート屋さんができたみたいだけど、そこのジェラートが食べたいよね? 帰りにみんなの分を買ってきてほしいな」
あなたにとって、大切なのは書類を届けてもらうことであり、ジェラートを食べることではありません。しかし頼まれたほうは、最後に聞かされたジェラートを買いに行くこと、ジェラートをおごってもらえることに意識が集中してしまい、最初に聞かされた書類を届けるおつかい自体は、抵抗感なくすんなりと受け入れられる状態になっているのです。
相手から反発を受けてしまいそうな内容は会話の最初のほうで伝え、会話の最後には別の話題を入れ込んでおく。こうすることで相手を上手に同意させやすくなるのです。