脳と心のエトセトラ

vol.39 脳の中にも年輪が存在している!

update:2007.5.11

私たちの脳内には太陽が昇ると体を活動モードにし、太陽が沈むと体を休息モードに切り替える「体内時計」が存在しているということは、このコラムでも何度か取り上げてきました。太陽のリズムに応じて1日単位の生活を送れるように、体内時計は機能しているわけなのですが、しかしなぜ体内時計は生まれたのでしょうか。

人間をはじめ、すべての生物は太陽の恩恵を受けています。太陽のエネルギーによって地上の温度は生物が生存可能な状態に保たれ、太陽光によって植物は成長し、すべての動物はその植物が光合成する際に放出した酸素を吸って生きています。

いつも太陽が照りつけていては、大地は灼熱の砂漠と化してしまいますが、地球の自転によって朝と夜がくり返し訪れるため、地上の温度は適温に保たれています。そして、地球はその太陽の周りを公転しているため、地上には季節が生まれ、春に花が咲いたり秋に実がなったりするのです。こうした地球の自転と公転のリズムに適応することは、生物が生きていくために避けては通れません。この宇宙の周期に適応すべく生まれた機能こそが、体内時計だったのです。

この体内時計のように、人と宇宙とのつながりを知ることができる脳の機能はほかにもあります。そのひとつは「年輪系」と呼ばれるもの。人間には音の種類によって右脳(左耳)で聞き取る場合と、左脳(右耳)で聞き取る場合とがあるのですが、「年輪系」とは、この右脳と左脳の働きが、33歳の人なら33ヘルツ、50歳の人なら50ヘルツという音域で逆転する現象を指しています。この「年輪系」の興味深いところは、33歳の人が34歳の誕生日を迎えたとき、必ず誕生日の午前中に「年輪系」も34ヘルツへと移行する、という点。まさに樹木のごとく、歳の数だけ正確に年輪を増やしていくのです。

脳はカレンダーを見て歳を数えているわけではありません。地球の公転周期を感知するセンサーを備えているからこそ、「年輪系」が生まれているのです。つまり、人間は無意識のうちに宇宙とつながり、連動しながら生きているということ。私たち1人ひとりはみな、宇宙の一部というわけなのです。

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