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ここ数年、毎日の月の満ち欠けが記されたスケジュール帳が人気を呼んでいます。月の満ち欠けは約29日の周期で繰り返されるのですが、満月や新月といった月の形にはそれぞれ意味があり、異なるパワーを私たちに与えていると考えられているので、毎日の行動計画を月の満ち欠けを参考にして決める人が増えているのだそうです。
月がもたらすパワーというと、占いや迷信の世界のことだと思われるかもしれません。しかし月が地球にもたらすパワーは絶大。月の引力の変動がもたらす潮の満ち引きは、生物の誕生と進化に欠かせなかったといわれています。もし月が存在しなかったら、海にはほとんど満ち引きが起こらず、海流も生まれなかったために、海水はよどみ、生物が進化することはなかっただろうと考えられているのです。
また、地球は火星や金星といったほかの太陽系惑星のなかでも唯一、自転軸の角度が一定の状態を維持している惑星なのですが、それも月の引力のおかげ。自転軸が不安定だと、大地は灼熱や極寒にさらされたり、四季の変化が不安定になったりと、生物の生息が不可能な環境になってしまうのです。月は生物が生きるために不可欠な存在だからこそ、地球上の多くの生物は、月の満ち欠けに応じて生殖活動を行ったり、産卵、出産などを行ったりしているわけなのです。
特に人間の場合、満月の日は自殺や殺人、放火が多発するというデータでも明らかにされているように、月の満ち欠けによって無意識のうちに心理状態が変化することが知られています。じつはこの現象、脳内に月の磁力をキャッチするセンサーがあるために引き起こされる、という説があるのです。私たちの脳はイメージをつかさどる右脳と言語をつかさどる左脳に分かれていて、芸術などに触れているときは右脳が優位に、言葉を使っているときは左脳が優位に働きます。しかし満月や新月を迎えると、この左右脳の関係が逆転的に働く時間帯があることが研究によって明らかにされています。この原因として、脳内には月がもたらす磁力を感知するセンサーがあるために、脳機能がそれに反応するのでは、と推察されているのです。
そんな月の影響力を知ってか知らずか、昔の人たちは現代のような太陽暦ではなく、月の暦である太陰暦(旧暦)にもとづいて生活していました。また現在でも、月の動きにあわせて種をまいたり収穫したりする有機農法が、高品質の作物を生み出すものとして注目を浴びています。今改めて月のパワーについて見直し、月の満ち欠けを意識して生活してみると、それまで気づかなかった心や体の小さな変化にも敏感になれるかもしれません。