脳と心のエトセトラ

vol.25 相手の「代表システム」を知ってコミュニケーション上手になる!

update:2007.1.25

ある体験を、別の誰かに伝えようとくり返し説明しても、どうしても伝わらない。なのに、ちょっと表現の切り口をかえた途端にあっさり伝わった…。こういうことって多くありませんか? じつはこうした現象が起こる理由のひとつとして、個人の「代表システム」の違いが挙げられるのです。

人は経験した情報を脳で記憶する際に、特定の感覚情報と結びつけて脳にインプットしようとする傾向があります。「代表システム」とは、その特定の感覚情報のことを指す言葉で、言語学と心理学から生まれた学問である、NLP(神経言語プログラミング)によって定義されているものです。

「代表システム」には、映像や画像を中心に物事を捉える“視覚”、音や声、文字情報を中心に物事を捉える“聴覚”、味や臭い、温度などを中心に物事を捉える“体感覚”の3種類があります。たとえば「スープ」といえば何を思いつくか、と質問した場合に、Aさんは「コーンクリームの黄色い色」と答え、Bさんは「soupというつづり」と答え、Cさんは「湯気が立って温かく、甘い香りがする」と答えたとしましょう。この場合、Aさんは視覚、Bさんは聴覚、Cさんは体感覚が「代表システム」であるということができます。これはいいかえると、Aさんには視覚的表現、Bさんには聴覚的表現や言語的表現、Cさんには味覚や嗅覚、触覚的表現が伝わりやすいということになるわけです。

このように、誰かとコミュニケーションをとろうとする際に相手の「代表システム」を知ることができれば、よりスムーズなコミュニケーションが実現します。そこで、相手の「代表システム」を見抜く、簡単な方法を披露しましょう。

まず視覚タイプの人の場合、体験を語るときに「見る」「眺める」のような表現や、色彩的な表現を多用する傾向があります。また、話す際の視線がやや上向きであることが多いようです。聴覚タイプの人の場合、「聞こえる」「考える」「理解する」といった言葉を多用し、論理性を重視する傾向があります。話す際の視線は正面で、時おり左右に動くこともあります。体感覚タイプの人は、「感じる」「臭う」「つかむ」といった表現を好み、視線はやや下向きになりがちな傾向があります。

こうした特徴から相手の「代表システム」くみ取り、そのうえで説明の仕方を工夫すれば、自分の考えがより多くの人々に理解されやすくなります。仕事でもプライベートでも、より深い信頼関係を築くことができるでしょう。

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