脳と心のエトセトラ

vol.2 うつな気分の原因は光合成不足!?

update:2006.8.17

朝起きたとき、「なんとなく憂うつだな」と感じたことは、誰しも経験があると思います。そんなときは、もしかしたら“朝の光合成不足”が原因にあるかもしれません。

もちろん光合成とは、植物が日光から栄養分を作る活動のことであり、人間の体内ではそのようなことは起こりません。しかし人間にも太陽の光が欠かせないのです。というのも、太陽の光を十分に浴びていないと脳内の神経伝達物質「セロトニン」が不足してしまい、うつ症状などを招いてしまうのです。

セロトニンとは、心と体を覚醒させる作用を持つ物質。
睡眠中はほとんど活動していませんが、朝、目が覚めると活動が始まり、体を活動モードに切り替える働きがあるのです。さらにセロトニンには、食欲や性欲をつかさどるドーパミンや、驚きや怒りなどの感情をつかさどるノルアドレナリンなどの活動バランスを安定させる働きが。そのため、セロトニンがしっかり活動していると、極端に落ち込んだりキレたりといった情緒不安定を防いだり、ストレスで過食や依存症などに走らないよう脳内がコントロールされるのです。

セロトニンは、網膜から入ってきた光に反応して、脳内で活動しはじめるのが特徴。そのため、起床時に太陽の光を浴びないとセロトニンがしっかりと活動できず、心身がシャキっと目覚めることができません。気分も憂うつになってしまいます。事実ロンドンでは、秋から冬にかけては雨天が続いたり、霧が発生したりして日照時間が短くなるため、光不足からくる「冬季うつ病」にかかる人が多いのだそうです。

そもそも地球上の生物とは、すべて太陽の恩恵によって誕生しているもの。人間だって同じです。植物が太陽の光を受け、光合成をすることなしには生きていけないのと同様、人間の脳も太陽の光を浴びなければ活動ができません。だからこそ私たちは、晴れの日になると本能的に嬉しくなるよう、脳内にプログラムされているわけなのです。

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