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深夜のお笑い番組を見て、思わず吹き出してしまう。
ボーナスがアップすると聞いて、ついついニンマリしてしまう…。
人は嬉しいときや楽しいとき、不意に“笑う”という行動を起こすものです。しかしこの“笑う”という行為は、人間以外の動物には見られないものなのだとか。なぜ人間だけが、“笑う”ようになったのでしょうか。
人間の脳には「右脳」と「左脳」があることはご存知の通りですが、左右で脳の機能が異なっているのも人間だけなのだそう。これは人間が進化する過程で、より脳を効率的に活用するため、左右に別々の機能を分担させるようになったためだと考えられています。
その右脳と左脳、それぞれの奥深い部分には、筋肉運動や表情の動きをコントロールする「大脳基底核」という場所と、感覚情報を大脳の感覚野へと伝達する「視床」という場所があるのですが、“笑う”という表情を作るメカニズムは左脳の大脳基底核と視床に備わっていることがわかっています。
では右脳の大脳基底核と視床はどうなっているのかというと、じつは“泣く” 表情を作るメカニズムが備わっているのだとか。どちらも同じ大脳基底核と視床でありながら、左右で正反対の感情を担っているわけですから、ちょっと不思議な気もします。が、このことは“笑う”ことと“泣く”ことが元来は同じ意味を持っていたことを示唆していると考えられるのです。
人間以外に“笑う”ことのできる生物は存在しないのですが、チンパンジーは歯ぐきをむき出して、笑い顔に似た表情を作ることができます。この表情の意味は“相手への服従”を表すものなのですが、しかしこれはどこか、泣き顔にも似た雰囲気があります。笑っているとも泣いているとも受け取れる、どっちつかずの表情なのです。
しかし考えてみれば、“笑う”ことも“泣く”ことも、相手への服従、つまり相手に対して悪意がないということを表現している点では同じ。
だから“笑う”ことも“泣く”ことも、原始的には同じ脳の部位によって生み出されていたひとつのメカニズムだったと考えることができます。それが、脳が進化して右脳と左脳が別々に機能するようになって以来、人間は“笑う” ことと“泣く”ことを別の感情として使い分けるようになったのです。