2007.1.17
■ 第1回 「もうひとつの成功」
皆さん、あけましておめでとうございます。
前回のエッセイは、大変御好評をいただきありがとうございました。
今回も「もう一つの成功」というテーマで、
皆さんの日常にお役に立てることをお伝えします。
お正月のテレビで、ジャッキーチェン主演の
「ドランクモンキー酔拳」という映画をやっていました。
私が子どものときにみた映画で
とても心に残っている映画の一つですが、
その映画を私の息子と一緒にみたわけです。
息子もその映画を気に入ってくれて、
とてもうれしく、また、感慨深い思いもしました。
そんな映画にちなんで、
「喧嘩の達人になりたがった若者」の話をお伝えします。
昔あるところに、喧嘩ばかりしていた
気の荒い若者がいました。
その若者は、町中の腕自慢の男たちに喧嘩を挑んでは、
相手を打ちのめし、その喧嘩に勝ち続けていました。
でも、心は満たされることはなく、
より強い相手を探しては対決を挑む生活を繰り返していました。
あるとき、「最も強い人物が遠方にいる」、という噂をきき、
その人物に会いに行くことを決めました。
その人物とは、決して体が大きく、
腕っ節の太い人物ではなく、体の曲がったおじいちゃんでした。
その若者は、拍子抜けして、
口がポカンと開いてしまいました。
つまり戦闘態勢が「ゼロ」になってしまったわけです。
若者は、そのおじいちゃんに聞きました。
「なぜ、あなたが最も強いといわれるのか、俺にはわからん」
するとおじいちゃんは答えます。
「わしにもわからん」
若者は困惑してしまいました。
「ただ・・・」
おじいちゃんが口を開きました。
「強さとは何かをわしは誰よりも知っておる」
とこたえました。
「なんだ、それは教えてくれ」
若者は頼みました。
すると始終やわらかい表情で話すおじいちゃんの話を、
若者はしっかりと聞いていきました。
その話を聞いた若者は、「なるほど」と納得し、
自分の村に帰りました。
その若者、それ以来、喧嘩を一切しなくなったそうです。
喧嘩だけでなく、若者はたくさんの人たちに囲まれながら、
幸せに笑顔で過ごしたそうです。
そして、その若者は、
最も強い人として、その後、世に名を残したそうです。
気になる「おじいちゃんの教え」。
そのおじいちゃんの教えとは・・・
「強い人というのは、相手を負かしたり、
自分が上になって敵を従わせたりするものではない。
敵を仲間にできる人じゃ」
教えは続きます。
「これ大切なことじゃ、わしの意志じゃない。これは宇宙の意志じゃ。
宇宙は『存在する万物をバランスよく繁栄させよう』としておる。
つまり、戦って負けをつくるということは、
宇宙の意志に反しとる。
従わせることで、その人たちの想像力や
人を思うやさしい心がつぶれてしまう。
これも宇宙の意志に反しとる。
なんせ、つぶれることは負けを意味するからなぁ。
おじいちゃんは目を閉じながら、話を続けます。
だから、人のことを思いやったり、仲間の繁栄を考えてあげることは、
宇宙の意志に沿うことであって、この宇宙の無限のパワーを味方にすることを
意味する。
わしが強いといわれているのは、そのことを誰よりも知っておるからじゃろう」
人の繁栄を思う力。
これを「大きな愛」といってもいいのかも知れません。
皆さん、強くなるために「大きな愛」、
育みましょう!
足達大和